Raspberry Piとenebular

Raspberry Piとenebular

enebularでは、enebular-agentやエージェント実行環境の動作環境としてRaspberry Piを推奨ハードウェアとしています。入手しやすく、IoTを始めやすい小型のコンピュータであることが理由です。では、Raspberry Piとはどういったものなのか、その歴史からご紹介したいと思います。

Raspberry Pi の歴史

Raspberry Piは、シングルボードコンピュータとして知られる革新的なデバイスであり、さまざまな用途で広く利用されています。その歴史は2009年にイギリスのラズベリーパイ財団が設立されたことに遡ります。設立の目的は、学校においてコンピュータサイエンスの基礎を学ぶことを促進することです。

2012年には初代Raspberry Piが発売され、予想を超える大きな反響を呼びました。この小さなデバイスは、信じられないほどの計算能力を持ちながらも、価格が抑えられていたため、多くの人々にとって手軽なコンピュータとなりました。その後も、Raspberry Piの新モデルが次々と登場し、さらなる進化を遂げています。

Raspberry Pi が産業界で注目される理由

Raspberry Piは産業界でも注目されています。その理由として、Raspberry Piの低コスト性が挙げられます。Raspberry Piは非常に手頃な価格で入手できるため、小規模なプロジェクトや研究開発などの予算の制約がある場合にも利用されます。また、Raspberry Piは豊富なGPIOピンやUSBポートを備えており、さまざまなセンサーやデバイスとの組み合わせが容易です。これにより、産業制御や自動化などの応用が可能になります。

さらに、Raspberry Piは使いやすいオープンソースのプラットフォームであり、広くサポートされています。コミュニティには情報やプロジェクトの共有が行われており、初心者からエキスパートまで、幅広いユーザーが参加しています。これにより、知識やアイデアを共有しながら、さまざまな実用的なプロジェクトを展開することができます。

Raspberry Pi を使った実際のハードウェア

Raspberry Piは実際のハードウェア開発でも幅広く活用されています。機器への組込み向けのコンパクトなモジュールを使うことにより低消費電力と小型化の恩恵を受けながら、高可用性、耐環境性などを備えた独自のボードを構築できます。これにより、産業用IoTシステムなどにも活用されています。

例えば、Raspberry Piを使って開発された製品として、以下の製品がよく知られています。

reTerminal

reTerminalは、Seeed Technology社が開発した産業用IoTデバイスです。Raspberry Pi Compute Module 4をベースとし、専用のケースを設計し、5インチのタッチパネルを搭載しています。電源を入れればすぐにIoTアプリケーション開発が始められます。

reTerminalの画像

出典:https://wiki.seeedstudio.com/reTerminal/

reTerminal DM

reTerminal DMは、Seeed Technology社が開発した10.1インチの産業用タッチパネルです。Raspberry Pi CM4をベースとし、RS485/232ポート、CANバス、イーサーネットなど豊富なインターフェースを提供します。防塵防水性能を持つフロントパネル、アルミダイカストフレーム、-10℃~50℃と広範な動作温度範囲をもつ堅牢なデザインです。工場でも安心して利用できる設計になっています。Node-REDをネイティブでサポートし、Raspberry Piのソフトウェア資産も活用できます。

reTerminal DMの画像

出典:https://wiki.seeedstudio.com/reterminal-dm/

CM4Stack

CM4Stackは、M5Stack社が開発したRaspberry Pi CM4をベースにした開発ボードです。小さいながらも2.0インチのタッチスクリーンを搭載し、様々なインターフェースを提供します。アクティブ冷却ファンとヒートシンクによる熱管理設計で長時間安定運用が可能で、DINレールに取り付け可能なケースを採用し、産業用途での利用も考慮されています。

CM4STACKの画像

出典:https://docs.m5stack.com/ja/core/CM4Stack

Raspberry Piをより活用するenebular

enebularは、IoT(Internet of Things)プラットフォームの一つです。enebularは、クラウドベースの開発環境を提供し、デバイスの管理やリモート監視、データ収集などを簡単かつ効率的に行うことができます。enebularは、Raspberry PiのようなLinux デバイスへのインストーラーを提供し、すぐにenebuarと接続してIoTシステムの開発をスタートできます。

Raspberry Piとenebularの組み合わせは、産業分野での利用において非常に強力なツールとなります。開発者やエンジニアにとって、enebularはNode-REDベースの開発環境を提供し、スピーディーなプロトタイピングが可能です。センサーデータの収集やデータ解析など、さまざまな要素を統合して効率的なシステムを構築することができます。

enebularの詳細については、こちらをご確認ください

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